
RH事業部 長屋俊久
昭和63年4月1日入団※(入社)。RH事業部、シニアマネージャー、研究開発・品質保証担当。
アイコクアルファ入団後、ハンドクレーンであるラクラクハンドの設計・開発を主に担当し、お客様に役立つラクラクハンドを技術面から支えている。
※入団:仲間として一緒にやっていく「チームの一員」になるという考えから、入社と言わず、あえて「入団」と呼んでいる。
価値を生み出すのは、私たち自身。

1988年、機械科を卒業した長屋は、営業希望で入団した。「人と話すのが好き。その自分を自社製品であるラクラクハンドの営業で試したかった」。現在は、研究開発と品質保証に力を注いでいる。
入団して間もない頃の営業、値段交渉で要望された値引き額が大きく、その場でお断りして帰った。「帰社後、怒られるのを覚悟して報告すると“よくやった”と褒めれました。ラクラクハンドは、私たちの知恵と汗が染みこんだ価値あるもの。たやすく値引きしたくなかっただけですね。その後にお客様から連絡が入り、価格を相談し受注でき、ホッとしましたよ」。入団間もないが、その“価値”という感覚はその後の設計で生かされていく。
設計に異動になり、設計するのは荷物をつかむアタッチメントと言われる部分。荷物・作業は多種多様で、それに応じて設計する。「営業所に配属となり、設計は一人だけだったので、調べる力、考える力が付きました。アイデアを出さないとお客様を満足させることはできませんから…」。ラクラクハンドは、人が操作するので、安全は勿論だが、操作性が重要。作業者に使いやすいと言っていただくためには、アイデアが必要。そして、一番うれしい言葉がある。「お客様に“ありがとう”と言ってもらえると、何とも言えない気持ちになりますよ」。同僚の言葉も刺激になる。「同じ設計メンバーに“おぉ、すごく工夫したね”と褒められるのも醍醐味ですね」。同じ苦労をしているから、お互いに成長しているのも判るし、励みにもなる。仲間であり、ライバル。「徹夜もしばしばあって大変だったが面白かった…」。長屋は、ある業界のある工程のアタッチメントを試行錯誤して設計し、今ではノウハウも蓄積され、その業界のほとんどの会社からラクラクハンドに指名が来る。「他のラクラクハンドや競合他社に比べれば、価格だけ見ると高いが、アイデアとノウハウが入っており価値があるから、決して高くないですね。その価値を生み出すのは私たち自身です。だから、常にリピートが来ています」。と自信を持って言う。
モノづくりは、人づくり 人の成長をサポートしたい。

アイデアを出せるかが、設計の勝負である。「アイデアは自己アピールと同じで、人それぞれの個性があった方がいいですね。そして、設計は総合力が求められます」。どこの部署にしろ、考える力を付けるのは大切。他人がレベルを上げてくれるわけではない。どうレベルを上げるかを自分で考える。「モノづくりは、人づくりではないかと思っています。今は、レベルを上げるサポートや仕組み作りをするのが役目ですよ」。長屋自身は、設計業務から離れたが、どのようにサポートするか仕組みを作り、人の成長を考えている。
ラクラクハンドとは、何であるか。「生産に無くてはならないもの。人によっては、無くても仕事ができると言う人も居るが、そうは思いません。製造現場では、どこかで人が介在するので、必ずお役に立てます。それは、価値を認めてもらえることであり、アイデアを出せば、お客様のお役に立て続けられます」。と将来のラクラクハンドの姿も見据えながら、これからも取組んでいく。